工事監理者

工事監理の役割

耐震装置

工事監理者は法律上、建築主が選任しなくてはならないことになっており、建物の規模に応じた工事監理者を任命することが建築士法で義務付けられています。
工事監理者の役目は施工者の選定や見積書の審査などに始まり、設計図通りに工事が行われているかをチェックする業務を中心とします。 一般的には設計図を作成した者が工事監理を行うことになります。

工事ミス

意図的な手抜き工事だけでなく、例え悪意の無い工事ミスでも建築主の利益を侵害されることになります。
地震の時の損壊でそれが現れることもありますし、地震さえ起こらなければ手抜き工事でもそれが現れることなく、建物の寿命を迎えることもありえます。 そのため目に見えない部分に不良部分があっても、しっかり工事をせずにコストや見栄えを優先させてしまうこともあります。

工事のチェック

建築物の施工の責任は当然施工する者にあり、不良工事の防止は施工者自身が行わなければなりませんが、自己管理ですとどうしても甘くなってしまいます。
そのため第3者によるチェックシステムとしての工事監理者があるのです。

中立性

設計事務所を通さずに工務店などに建築を依頼された場合、計画部分である設計と実施部分である建築を同じ工務店がやることになります。
つまり、工事をする者とそれをチェックする者が同じということになり、中立性に不透明な部分が出てきてしまいます。
設計事務所に設計を依頼した場合は設計事務所が工事監理者になりますので、中立の立場で工事を監視、チェックすることができます。